研究会|Workshops

2025年度 第1回 土山湾研究会


「⽇本における上海⼟⼭湾⼯房作品の流布と影響に関する研究」
关于上海土山湾作品在日本的传播和影响的研究


2025年8月9日(土)14:00—18:00(⽇本、韓国時間)  (周六)13:00―17:00(中国时间)
場所:Online ( Zoom)
司会:郭南燕(明治大学)


<天理教⼆代真柱中⼭正善の⼟⼭湾印書館関連書籍の蒐集について>  
中尾徳仁(天理⼤学附属参考館)

天理⼤学附属天理図書館には、天理教⼆代真柱の中⼭正善(1905-67)が蒐集した、⼟⼭湾印書館出版による書籍が727冊所蔵されている。本発表では、それらが集められた背景について、これまでに明らかになった内容を述べる。中⼭は東京⼤学⼊学後に本の蒐集に興味を持ち、はじめの頃は天理教の主要経典である『おふでさき』を研究するため、それと同時代(江⼾時代後期〜明治時代初期)に書かれた俳諧などを購⼊した。しかし、やがて東⼤で宗教学者姉崎正治の薫陶を受けたことにより、キリスト教、その中でも特にイエズス会の活動に興味を持ち、関連書籍を集めるようになる。⼟⼭湾印書館の書籍も、その頃に購⼊した書籍のひとつである。

有关天理教第二代统帅中山正善对土山湾出版书籍的收藏

天理大学附属天理图书馆内藏有727册土山湾印书馆出版的书籍,都是由天理教第二代统帅中山正善收集的。本次发言将叙述目前已了解的他的书籍收藏的背景。中山进入东京大学后,对书籍的收藏产生兴趣。初期阶段,为研究天理教主要经典《御笔先》,他着重收集与此书同年代(江户时代后期至明治时代初期)的俳谐类书籍。但因为在东大受到宗教学者姊崎正治的熏陶,对天主教,特别是耶稣会的活动感兴趣,开始收集相关书籍,天理图书光收藏的土山湾印书馆书籍正是那时收集的一个种类。

<天理⼤学附属天理図書館の調査報告(2025年5⽉、6⽉)>  
郭栩峰(明治⼤学)

天理図書館の編輯で1967年に出版された『新輯 天理図書館図書分類⽬録 第⼀編 総記』に掲載される⼟⼭湾書籍リストに基づき、天理図書館において、これらの書籍について実物調査を⾏った。『⽬録』に記載されている情報が限られているので、実物調査によって、書籍の刊⾏年⽉、内容、出版名、サイズなどをより明らかにすることができた。これらの書籍は、必ずしもキリスト教だけを紹介するものではない。中にも科学、中国語教育、医学などの書籍が⾒られる。つまり、⼟⼭湾書籍が⽇本⽂化へ与えた影響は、宣教だけではなく、より広い領域から考察することができよう。

日本天理大学附属天理图书馆的调查报告(2025年5、6月)

我们根据天理图书馆编辑并于1967 年出版的《新輯 天理図書館図書分類目録 第一編総記》中所刊载的土山湾书籍清单,在天理图书馆对相关书籍进行了实物调查。因《目録》中所记载的信息有限,通过实物调查,使得书籍的出版时间、内容、出版社名、尺寸等相关信息更详细。这些书籍并非完全都是介绍基督教的,其中也有科学、国文教育、医学等书籍。就是说,土山湾书籍对日本文化的影响,不仅限于传教,而可从更宽广的领域对其进行考察。

<プティジャン版『弥撒拝礼式』をめぐる若⼲の問題>  
鄭巨欣(中国美術学院)

『弥撒拝礼式』は1869年に刊⾏され、近代⽇本において、カトリック信仰の普及を⽬的として編まれた公教要理書の⼀つである。1926年以降、本書に関する研究は盛んに⾏われ、数多くの成果が発表されてきた。しかし、印刷地、印刷⽅式、編纂者といった基本的な事項については依然として諸説⼊り交じり、系統的な考証が不⼗分である。明治初期から現在まで、本書は⽇本で刊⾏され、⽯版印刷によるものとする⾒解が定説となっているが、必ずしも確証があるとは⾔いがたい。内容は明らかに⽇本⼈信徒のためにミサ聖祭のあずかり⽅を⽬的として編まれている。しかし、紙⾯の装幀や周縁の装飾模様に⼀貫性がなく、中国江南地⽅の⽂化的要素も顕著に⾒受けられる。これは、本書の制作背景により複雑な⽂化的交錯があることを⽰唆している。

关于普提将版《弥撒拝礼式》的几个问题

《弥撒拝礼式》刊于1869年,是近代日本早期的传播天主教信仰的公教要理书籍之一。相关研究自1926年以来,成果频出,贡献颇丰。然而,关于其印刷地点、印刷方式及作者等基本问题,至今仍众说纷纭,缺乏系统深入的考证。自明治初期至今,普遍认为该书由日本刊行,采用石版印刷,已成为定说,实则尚难确证。此书虽明确为日本信众所编,用于指导弥撒礼仪,但其页面装帧风格颇为杂糅,花栏纹饰水准不一,尤可见中国江南文化元素,反映出更复杂的文化背景。本次发表,拟就上述问题再作讨论。

<⼟橋⼋千太師研究の進展報告>  
李梁(弘前⼤学)

今回は主としてカルロ・キングブルクのミクロ史学の観点から⼟橋⼋千太師研究の中で偶然⼊⼿した史料の真偽を判別しながら、師の字の改変理由を探ろうとする。それとともに、師の天⽂学とその漢学(特に漢字学)の研究業績を初歩的な点検を⾏うことによって⼟橋⼋千太研究の系統化を図りたいと考える。

土橋八千太神父研究的進展報告

這次發言主要是從卡洛°§金茨堡「微觀史學」的觀點出發,判別一份在研究土橋八千太神父的過程中,偶然獲得的史料的真偽,並嘗試探究神父所用「字」变迁的緣由。與此同時,也期待初步整理神父在天文學及漢學(尤其是漢字學)方面的研究成果,以期推進土橋研究的系統化。

<シンガポール・アジア⽂明博物館蔵⼟⼭湾⽊彫仏塔モデルの彩⾊絵の紹介>  
郭南燕(明治⼤学)

過去三ヶ⽉(2025年5⽉〜7⽉)、本研究班メンバー(潘致遠博⼠、鄭巨欣教授、林家銘博⼠・学芸員)とともに、シンガポールのアジア⽂明博物館(ACM)の展⽰会“PAGODA ODYSSEY 1915”を⾒学し、ACM倉庫を訪問、調査した。⼟⼭湾⽊彫仏塔モデル84基は美の饗宴であり、精緻な彫り、バランスのよい構成、調和した⾊付けは、いくら⾒ても飽きない。これら仏塔モデルの4基にのみ彩⾊絵が施されている。そのうちの3基(景州塔、開元寺塔、六和塔)は現在ACMの収蔵となる。本発表は、これらの3基の彩⾊絵の調査内容を紹介する。展⽰会やカタログだけでは、はっきりと⾒えないからである。

新加坡亞洲文明博物館藏土山灣木雕寶塔模型的彩繪介紹

過去三個月(2025年5月~7月),我同本研究班成員(潘致遠博士、鄭巨欣教授和林家銘博士・館員)一起參觀了新加坡亞洲文明博物館(ACM)的展覽會“PAGODAODYSSEY 1915”,訪問和調查了ACM倉庫。土山灣木雕寶塔模型84座是美的盛宴,其精緻的雕琢、均衡的構造、協調的著色,百看不厭。只有4座具有彩繪,其中3座(景州塔,開元寺塔,六和塔)屬於ACM藏品。本發言將介紹這三座的彩繪內容,因為在展覽會和展品目錄中無法清楚看到彩繪的詳細內容。

<韓国収蔵の⼟⼭湾作品に関する質疑応答>
有關韓國藏土山灣作品的問答
 南ソラ(韓国教会史研究所) 楊磊(思原編譯館)

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